出力500kW以上の風力発電所

概要

出力500kW以上の風力発電所は、電気事業法上、「事業用電気工作物」に分類されます。
経済産業省令で定める技術基準に適合するように維持する義務があるほか、主任技術者の選任、保安規程の制定が必要です。
さらに発電所を設置・変更する場合はあらかじめ工事計画を届出る必要があります。
また、経済産業省職員等による立入検査を受けることがあり、技術基準に適合しないまま稼働を継続した場合、「技術基準適合命令」が発令されることがあります。

届出は保安ネットをご利用ください

電気事業法の届出は、保安ネットから電子申請が可能です。
(申請には設置者のGビズIDが必要です。一部未対応の届出があります。)

保安ネットポータル

発電所を設置するとき

工事計画届出

出力500kW以上の風力発電所を設置する場合は、着工の30日前までに工事の計画を届出る必要があります。
事前確認も含めて審査には時間がかかりますので、お早めにご相談ください。
また、施行規則別表第二に該当する計画の変更が生じた場合も、変更箇所の着工の30日前までに工事計画の変更を届出る必要があります。

発電所の使用を始めるとき

• 使用前自主検査
  工事計画を届出た発電所は、当該発電所の使用の開始前に自主検査を行い、工事計画に従って工事が行われたこと、技術基準を満足しているものであることを確認し、その記録を保存しなければなりません。
• 使用前安全管理審査
  また、使用前自主検査を実施する者は、その実施にかかる体制について、登録審査機関が実施する審査を受審しなければなりません。詳しくは、登録安全管理審査機関へお問合せください。

主任技術者関連手続

1. 主任技術者を選任・交代したとき

• 主任技術者選任又は解任届出書 様式・記載例(Word形式：30KB)
• 執務に関する説明書
• 契約書等(外部選任の場合)

提出時期：選解任した後遅滞なく

主任技術者を選任したとき、交代により選解任が行われたときは、遅滞なくその旨を届出る必要があります。
主任技術者は原則、設置者の社員・従業員である必要がありますが、「主任技術者制度の解釈及び運用1.(1)」(PDF形式：509KB)に定める条項を、設置者と主任技術者との間で直接確約することで、設置者以外の者から主任技術者を選任することができます。

2. 主任技術者を兼ねるとき

• 主任技術者兼任承認申請書 様式・記載例(Word形式：24KB)
• 兼任を必要とする理由書
• 執務に関する説明書

提出時期：兼任させようとするとき

電圧7,000V未満で連系する出力2,000kW未満の発電所については、状況により1人の主任技術者が、複数の発電所の主任技術者を兼ねることができます。
詳しくは「主任技術者制度の解釈及び運用6.」(PDF形式：509KB)をご参照ください。

3. 保安法人等に委託するとき

電圧7,000V未満で連系する出力2,000kW未満の発電所において、自ら主任技術者を選任することが難しい場合は、電気保安法人や電気管理技術者等と契約を結び、承認を得ることで、主任技術者を選任しないことができます。
詳しくは電気保安法人、電気管理技術者へお問合せください。

保安規程関連手続

1. 保安規程を制定したとき

• 保安規程届出書 様式・記載例(Word形式：28KB)
• 保安規程の写し

提出時期：発電所の工事の開始前

出力500kW以上の風力発電所を設置するときは、その工事の開始前に保安規程を定め、届出る必要があります。

2. 保安規程を変更したとき

• 保安規程変更届出書 様式・記載例(Word形式：28KB)
• 変更を必要とする理由書

提出時期：変更した後遅滞なく

保安規程の内容を変更したときは、その理由を添えて遅滞なくその旨を届出なければなりません。

保安規程のモデル例(Word形式：120KB)

※モデル例は一般的な例であり、その制定に当たっては、主任技術者の指示のもと、発電所の規模や設備に合わせた保安管理体制、保安業務内容を十分に検討し、最も実態に合った保安規程を作成してください。
また、電気保安法人又は電気管理技術者に保安業務を委託し、外部委託承認を受けようとする場合は、委託先の相手方から保安規程の作成について、指導を受けてください。

【よくある指摘事項】

• 保安『規程』(保安『規定』ではありません)
• 制定日、変更日、施行日は正しいですか。
• 発電所の情報を記したページは必ず作成してください(モデル例 2ページ)
• 使用前自己確認の実施に係る項目が記載されていますか。
• 連系先の会社名は正しいですか。
• 改訂の履歴を記録できる様式になっていますか。
• (対象の場合)サイバーセキュリティの確保に係る条項はありますか。

発電設備の設置者が変わったとき

相続、合併又は分割により設置者の地位を承継するとき(新設置者)

事業用電気工作物設置者地位承継届出書 様式第62の2(Word形式：67KB)

提出時期：承継した後遅滞なく
※承継の事実を証明する書類が必要です。

標準的な記載方法等(PDF形式：175KB)
地位承継に関するケース(PDF形式：111KB)

売買、譲渡により発電設備の設置者が変更になったとき

発電所廃止報告(旧設置者)

発電所廃止報告書 様式・記載例(Word形式：26KB)

提出時期：売却・譲渡した後遅滞なく

主任技術者の選任・保安規程の制定(新設置者)

使用開始に伴い、新たに主任技術者を選任し、保安規程を制定する必要があります。
主任技術者関連手続及び保安規程関連手続に従い手続してください。
なお、設備に変更が無い限り、改めて使用前自己確認を行う必要はありません。

自家用電気工作物使用開始届出(新設置者)

自家用電気工作物使用開始届出書 様式・記載例(Word形式：25KB)

提出時期：売却・譲渡された後遅滞なく

※ 法第48条の規定による工事計画届出を行った設置者に変更がない場合には、使用を開始しても「自家用電気工作物使用開始届出書」の届出は不要です。

発電所設備・出力を変更するとき

1. 施行規則別表第二(工事計画届出)に該当する工事を行うとき

施行規則別表第二に掲げる変更の工事を行う場合は、発電所変更の工事計画を着工の30日前までに届出る必要があります。
事前確認も含めて審査には時間がかかりますので、お早めにご相談ください。

2. 1.以外で出力が変更になった場合

発電所出力変更報告書(Word形式：26KB)

提出時期：出力の変更後遅滞なく

施行規則別表第七に該当しない変更をするなど、1.の届出に該当せず出力が変わった場合は、その旨を届出る必要があります。

発電所を廃止するとき

発電所廃止報告書(Word形式：26KB)

提出時期：廃止した後遅滞なく

発電所を廃止し、電気工作物に該当しなくなった場合は、その旨を届出る必要があります。
電路から切り離された時点をもって電気工作物では無くなるとみなします。
なお、一時的な休止については届出を要しません。

事故が起こったとき

電気事故が発生した場合は、事故を覚知した(知った、気づいた)時から24時間以内に「事故の概要(速報)」を、30日以内に「事故の詳細(詳報)」を届出る必要があります。

電気事故に関する手続

立入検査について

経済産業省職員等による立入検査を受けることがあり、立入検査の結果などから技術基準に適合していないことが判明した場合には、その改善を指示し、それに従わない場合には必要に応じて法に基づく改善命令(技術基準適合命令、保安規程変更命令、主任技術者免状の返納命令等)を行います。
また、これらの改善命令等の行政処分を行った場合には、その事実が経済産業省のホームページなどで公表されることとなりますので、十分にご注意ください。

このページのお問合せ先

関東東北産業保安監督部東北支部 電力安全課 新エネルギー保安室

電話	022-221-4948
FAX(共通)	022-224-4370
メール	bzl-thk-denan-newenergyアットmeti.go.jp 【お願い】「アット」を「@」に変更してください。